2015年、初めての山であった。福井山岳会のKさんとHさん、いずれも数十年いっしょに山に行っている仲間である。気心の知れた中だし、山の技術も山への思いもよく分かっている。それでも冬の山となると前日幾分かの緊張がある。いつもそうだが100%の熟睡ができずに翌朝を迎える。
5時半過ぎに家を出て7時の待ち合わせ場所に行く。1時間ほどで着いた。程なく二人がきた。合流して登り口に。福井県今庄の手倉山(1037m)が今日の山。雪のないときもあるときも何度も来ている山である。
スノシューを付けて7時半、集落のお寺の裏から尾根に取り付く。しばらくは杉林の急な斜面を行く。10分も登るとはっきりした尾根に出る。新雪があり、ラッセルする先頭は辛い作業になる。Kはそれが苦痛でないようで、新雪をかき分けて踏み込んで進んでいくのが面白いと。小生より数ケ月だけ年上なので70歳を超えているが、体力は若いひとに決して負けない。見ていてそれがよく分かる。
天気があまりよくないので見通しが悪い。広い尾根に出ると帰りに迷いそうで心配になる。赤いビニールテープを枝に付ける。急な斜面では胸までの雪があった。零度以下の気温でエビのシッポと呼ばれる霧氷が落葉した木の枝に雪の結晶を見せて着いている。
4時間で頂上に着いた。Kがラーメンを作るためコッペルに水を入れたら一瞬水の表面に氷ができた。こんなのは初めてである。風のないところで昼食を摂る。付けてきたスノシューをとり外してみんなから離れてトイレに行こうと、これまでのトレースを少し行ってコースを外したら、とたんに身体がしずみ腰まで雪に中に入った。身動きできなかった。声を出せば届くところに二人がいたが、本当に恐怖だった。ほうほうの呈で這い出す。
下りは天気が回復し、青空も望め、本当に美しい世界にいることができた。登りに必死に付けてきたペナントがのんびりとしたものに見えた。大満足の一日だった。
厳しさ故にストイックに惹かれるのでしょうが、冬山の厳しさがリアルに叙述されており、経験的に感動を共有できないのは残念ですが、厳しさだけは十分に伝わりました。
経験的に感動してください、とは言えないですか?
冬、雪のある山に登るのは、ひとえにその美しさに惹かれるからです。ほんとうに、別のところにいるような気持になります。
以前職場が一緒だった
送信ボタンを押してしましました。ごめんなさい。
一度だけ、エンゼルラインにご一緒させていただきましたものです。
(そのときは、すぐにへとへとになり、早川さんについていくことができませんでした。)
早川さんの元気な様子がこのページから伺えて、うれしいです。
私は、5年ほど前から山登りを始めました。最近は結構がんばって登っています。
また、ご一緒させてください。(前回のようなことにはならない自信があります)
新田先生ですか。
年賀状で山にけっこう頻繁に行っておられることを知りました。
また、いっしょに行きましょう。
そうです!!
よろしくお願いします。