ガスの中の湖北武奈ヶ嶽であった、2024年10月15日


滋賀県と福井県の分水嶺を歩いて琵琶湖と日本海を同時に見たいと言う友人 Sの願いを叶えるべく、 石田川ダムに登山口がある湖北武奈ヶ嶽の稜線を歩くことを計画した。友人Sの他福井山岳会の仲間3人(M田さん、K林さん、T田さん)が加わって合計5人の山行となった。

湖北武奈ヶ嶽

 

結論から言うと、天気が悪く我々はガスの中を歩き、残念ながら琵琶湖も日本海も見ることができなかった。しかし、友人S 曰く。「僕はいつも一人で行くことが多く、このような悪い天気の日には登らないので、今日はまた今日でこのようなガスの中を歩いてとても幻想的で、初めてガスの中の山を経験できて、かえって良かった」であった。

石田川ダムの駐車場に車を止める。ダムの管理人の方から「最近、このあたりで、熊がテレトリーを作っているようで気をつけてください。先日も、私は、小熊で1mちょっとでしたが、目の前で立ち上がったので本当にびっくりしました」と貴重な話を聞く。

ダムから4,5分で最初の取り付き口に着く。高島トレイルのプレイトが貼られた「武奈ヶ嶽登山口」の木の大きな道標は熊に囓られていて、「赤岩山まで道は倒木が多く、通行禁止」の注意書きまである。少し奥になるが、三重嶽への分岐の稜線に出るもうひとつの登山口に変更する。

最初の登山口

 

「三重嶽登山口」と書かれた木の道標がここでも大きく囓られている。熊はこんな木を囓って飢えに足しになるのだろうか。

登山道の入り口で_熊に囓られた標識

 

すぐに砂防堰堤が見えてそこを右折すると杉林の中、穏やかなジグザグの登りが始まった。きれいに植林された杉林なのに、その中で一本、木と木の間で風に倒されたのがある。そこだけ風が通り抜けたのか。また、道の脇の杉で鹿に木の皮をめくられて今にも枯れそうなのもある。

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20分も行かないうちに杉林を抜けて、直線上の広い緩やかな登りの尾根になる。まだ雨ではなかった。最初の休憩、各自好みのおやつを口にして、また別のおいしそうなものを回してくれる人もいた。

休憩地点からひたすら登り、50分ほどで三重嶽との分岐に出る。雨というほどでもないがガスが濃いのと風もあり寒かったので雨具を着けた。11時を回っていたが、昼食は山頂でということで、分岐の稜線で左折して南下して山頂まで、幻想的なブナ林を(イヌブナもあったが)歩く。気持ちよかった。

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30分歩いて山頂に着く。残念なことに湖北武奈ヶ嶽には三角点がない。山頂を示す看板があるが、これも木の杭の標識は大きく囓られている。

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ガスの中、その上強風で寒く、これでは昼飯どころでないと来た道をバックして風のないところで昼食となった。ちょっと位置を変えただけで寒さがずいぶん異なる。飯を食いながら私は「もう80も過ぎるとこの先あまり長くないという気がしてくるが、Sさん、どうですか」と同年配の友人Sに質問する。「まあ、そんな気もするが、それでもいいかという気もするわ」。飯を食いながらなかなかシビア-な話もするのである。山岳会の仲間も同じ話題でそれぞれ各自の人生を語っていたが、それは省略。

腹が満たされると、幸せになり馬力がでる。下りは早かった。下りもガスの中、なかなか幻想的で神秘的な風景であった。

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来るとき、分岐からかなり降りて「帰りはここは登りになるな」と思っていたところも、何も気がつかないうちに分岐に着いた。あれっと思った。そのあとも途中で軽い休憩を取っただけで2時間足らずで下の駐車場に着いた。休憩も入れて5時間の行動は、この年になると本当に適当な良い山行である

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Author

早川 博信

早川 博信

 

一念発起のホームページ開設です。なぜか、プロフィールにその詳細があります。カテゴリは様々ですが、楽しんでもらえればハッピーです。


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