ナメコ、あった


ナメコ3(午後)

例年11月に入るとナメコのことで心が騒ぐようになる。今年もこれまで数回ナメコだけが目的で山に入ったが空振りばかりであった。

11月24日(日),福井山岳会の例会山行が野見ヶ岳―大谷山とあって、そのときMさんが大谷山手前の尾根を下がったところでまあまあのナメコを見つけた。量はたいしたことはなかったがあるという感覚があったようだ。

唐木岳ナメコ(地図大)

12月に入りMさんから“あのあたり”にナメコを探しに行きませんかとお誘いがあり、行きますと即答した。もう一人Nさんを誘って三人で今年最後のナメコ探しになりそうな山行が12月8日と決まった。

越前市の文室町の五皇神社近くに車を止め、若狭では700m程度の山にも雪が来ていたので、冬靴にスパッツを付けて歩き始める。八時を少し回っていた。しばらく行くと、「武周が池、唐木岳」の分岐の案内板があり武周が池の方の道を取る。きれいに枝が払われた杉林の中を黙々と歩く。朝方は曇り空に雨もぱらついていたが徐々に空は明るくなってきた。

蛇行して登っている林道は使われなくなってからどれくらい経っているのか、とても車の入れる状態ではない。2時間ほど歩き、林道の終点近くまで来て,ここらあたりから尾根に取り付こうかなどと相談していたとき、Nさんが「あった!」と声を上げる。見上げると林道の切断面の一番上の端に一本、ナメコで黄色くなった木が見える。林道から4,5m上で崖状に切り立っているので容易に近づけない。

ナメコ1

取り付き地点を探しなんとか末端の尾根に入れた。一本の木に三人分はある。場所が場所で危ないのでNさんが取り役、Hがそれをレジ袋で受け取る役、Mさんは細引きを出して簡単な確保役であった。この尾根はある、とそのとき確信できた。

ナメコ1取る

 

確信はそのまま現実となった。まあまあの傾斜の尾根を登るにつれて最強のナメコ目Nさんが見つけること見つけること、あったあったの連続であった。

ナメコ2(ごZん)

Hはだいぶ採れたので満足して稜線に向かう。Nさんは反対に「あった、あった」と更に降りていくので気になって「大丈夫か?もう上がったら!」と上から叫ぶが、なんか声があったようだがよく聞こえなかったので、再び同じことを叫ぶ。Nさんは、後で聞くとしぶしぶ承知して、上がってきたようだ。

どうやら「倒木にいっぱいある!、すごい!」というようなことを叫んでいたらしい。写真を見せてもらったが、確かに凄かった。「諦めてとらずにきたの?」と訊くと、極上だけはしっかり取ってきたというので一安心だった。

ナメコ倒木

 

三人稜線に揃い、お昼も少し回っていたので昼食となった。ナメコ成果の披露であった。稜線上にはところどころ赤いテープのペナントが付いていて唐木岳への道案内になっている。登ってくるときもそうだったが、ここら辺りには炭焼き窯跡がけっこう見られる。

唐木岳に向かう稜線上の西側にはナメコを付けた木があるが、ここまでに極上を充分取ったのでよほどの上質でないと見向きもせずに通過していったのである。

ナメコ2の次(ごご)

 

唐木岳のすぐ下といえるほどのところから下山の尾根が出ていて、その分岐点に重くなったザックを置いて山頂に向かう。唐木岳到着は午後2時を回っていた。三人満足げな顔の記念撮影をすませ下山開始。

三角点 (1)

山頂で

ところが、この尾根の急なこと。何回も滑りそうになった。ロープも何か所も固定してあって、赤いテープもまばらで、道を確認しながら降りた。楽なくだりでなかった。下の林道に15:30着、車を止めたところに着いた時は4時に近かった。

下山路

下りてきた

 



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早川 博信

早川 博信

 

一念発起のホームページ開設です。なぜか、プロフィールにその詳細があります。カテゴリは様々ですが、楽しんでもらえればハッピーです。


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