雪はまだしっかり残っていてしかも堅く締まっている時期、春山の最高のときにいつもどうしても行きたくなるところがある。それは、取立山とその先に緩やかに続く加越国境の尾根である。元気な頃は大長山まで行って帰ってきた。左手に白山を見ながら歩くとつくづく幸せだと思う。
今年も山岳会の仲間に声をかけたら一緒に行く人があり、2019年4月18日、5人で取立山+加越国境となった。もう少し正確にいうと、前日までは三人だったのが急遽二人加わったのである。山岳会の新人で会の期待の大きかったY田君が、残念なことに他県に異動になり、わずか1年半の仲間になってしまった。5月にはもう移るというので、二人で行くことになっていた荒島岳を変更してこちらに加わってくれたのである。奇しくもY田君の送別登山になった。
国道157号線から東山いこいの森の駐車場まで車で入ることができた。国道から入る道の入り口には「通行禁止」の小さな柵があったが、脇が通れるくらいあいていたのでそのまま侵入した。駐車場には全く雪がない。
7時40分発。土の出ている夏道を行く。100%の晴天。途中から道に雪が出始める。みんな元気。二回ほど休憩を取って9時10分取立山に着く。1時間半で来た。眼前に広がる純白の白山、そこから右に伸びた稜線で連なる別山、三の峰。頂上で1回目の記念撮影。
(経ヶ岳、手前の木の鳥を狙ったのだけれど、ピントが枝にあって失敗)
(例年と比べ雪が少ない)
(もうすぐ取立山頂上)
取立山を下りて下から見上げたら左半分に土が出ていた。板谷の頭へ向かう。
このあたりは傾斜もなく楽に楽しく歩く。写真はいくら撮って撮り足らない。白山を写す。9時50分、2回目の記念撮影を。
(二回目の記念撮影)
板谷の頭に10時25分に着く。もうここで止めておくかといったん相談がまとまる。早い昼食になる。食事をとり30分ほど休憩したら俄然もっと進もうという気になり、みんなも大賛成みたいで鉢伏山を目指す。Y田さん(女性)が先頭で飛び出していった。待ちに待ったみたいだった。続いてY田君、若いからとても元気である。いったん50mほど下がり、それほど太くないブナ林の中を100m以上登る。ここも思ったよりつらくなかった。みんなが付けてくれた階段を一歩一歩上るだけだから。新雪は10cm以下か。
鉢伏山に11時50分着。板谷の頭から1時間かからなかった。
(左に白山、右に別山と三ノ峰)
(左から;スキーが上手なY田さん、本人、行ってしまうY田君、野鳥に詳しいMさん、ボルダリング・沢などなんでものHさん)
白山がまた近づいた感じになる。180度回して動画も撮った。3回目の記念撮影。みんなニコニコ顔。12時頃から下山開始。下りではアイゼンを付けた。取立山まで帰ってきた。13時40分。あとは下るのみ。下の駐車場14時45分。勝山の温泉「水芭蕉」に入って帰宅の途についた。今日はよく歩けた。Y田君が、早川さんは50代と言っても通るなどと、うれしいことを言ってくれた。
記録:
駐車場7:40 取立山9:10,9:30 板谷の頭10:25、10:55 鉢伏山11:50
取立山13:40 14:00 登山口14:45