「若狭の山を楽しみたいのでどこか企画してもらえませんか」と山岳会のメンバーからメールが来たので、広い稜線尾根が気持ちの良い三十三間山(もう何度も何度も行っているが)をのんびり歩こうと決める。これが久しぶりの厳しい厳冬期の山になってしまった。
メンバーは、HDさん、NTさん、MKさん、それに小生の4人。60歳前後二名に40代一名。なんとか付いていかなければならない。
携帯の大きなアラーム音で起こされる。おにぎりを作りお湯を沸かし、7時15分家を出る。出る前、車のガラスがバンバンに凍っていて、そぎ落とすのに大変だった。三十三間山の駐車場に着くが雪がいっぱいで車を止めるところがない。近くのお寺のそばに止めていたら除雪してくれる人が来られてしばらく作業を待って車を入れる。
出発8:45.今日は最初からスノシューを付ける。直ぐに獣害ネットの扉のところ、雪に押されて開けるのが大変で、隙間からなんとか身体を入れる。
「三十三間山登山口、山頂まで3km」の看板を通過。9:05。夏道だと「最後の水場」を書かれた、谷を渡るところで小休止、9:25。食べ物を口にする。ここからしばらく杉林行ったあと、林を抜け、尾根に入り、傾斜が徐々に増していく。思ったより天気は悪くなく時々雲が切れる。
夫婦松(もうこう言えるほど松の木はないのだが)に10:10。ここから山頂まで2kmほどである。ここまで力強くラッセルをしてくれたのがHDさん、目を見張るばかりだった。
雪が深くなってくる。先頭が変わってNTさん、とても頼りになる。膝以上の雪の中を力強くかき分けて行く。稜線に出る手前下のブナ林の美しいこと、雪と氷がびっしりと付いている。毛の手袋の上から薄いオーバミトンを付けているので、デジカメのシャッターを押すのが容易でない。立ち止まって写真を撮る。
11時20分、稜線に出る。ホワイトアウト状態で、広い尾根の両脇の端がわずかに見える程度で、雪は深い。少しは先頭をと思い、変わって歩くがよく見えない。足がひっかかり、ころびそうになる。後ろから「変わった方が良い!!」と叫ばれて、あえなくトップを譲る。緑内障の影響でよく見えなかったのだろうか。分からない。
(このあたりは写真を撮る余裕がなく一枚もありません)。
雪庇は、普通は尾根の端にできるのだが、ここ三十三間山の広い尾根では若狭湾の方から吹いてくる風が強いせいか尾根の真ん中に雪庇が発達している。雪庇というより「盛り上がった吹きだまり」と言うべきか。覆い被さってくるような雪庇を左にして、その脇を歩き、頂上に向かう。頂上下の斜面ではまず腕で雪を掻き落とし、それからやっと足を上げてラッセルになる。NTさんが頑張る。後ろから付いていくが、見ていても力強く頼もしい。
山頂には12時前に着いた。平均時速1kmだった。記念撮影をする。風を避けて山頂近くのブナ林で昼食、早々に済ませて下山。
下りは早い。トレースはまだ残っているが、長いスノシューには足跡のない新雪部分の方が下りるときは楽なので、各自銘々に好きなところを下っていく。下りは余裕があり、ブナ林の美しさにしばらく足が止まった。直ぐに下りるにはもったいなかった。
下山の途中、1時過ぎだった、7人の団体があがってきた。遅いなと思ったが、聞くと大阪から。「トレースありがとうございます」と言われ「どうぞ、自由に使ってください」と返事したら笑っていた。駐車場に2時前に着いた。非常に充実した山となった。ラッセル頑張ってくれたHDさん、NTさん、ありがとう。思い出深い山行になりました。
三十三間山 842.1m、この前の手倉山 (1037.1m) より低いのに、俄然、今回は冬山でしたね。氷の世界、アナと雪の女王の世界、でしたね。とっても美しかった。。。あの厳しさも心地良いほど美しかった。。。ありがとうございました。
30年前に山岳会に入って、初めて山を始めた私に、色々なことを教えてくださって来た先輩方、いつまでも山をご一緒できる嬉しさ、目指せ Hayakawa さん、と思いますが、私は女性なので、目指せ JKさんで、私も体力維持・向上、これからも頑張りたいと思います。また、山、よろしくお願いします。
積極的に先頭にたちラッセルしていただいたおかげで、付いていって山頂にたてました。ありがとうございました。
本当に頼もしかった。久しぶりの本格的な厳冬期の山を経験でき、とても快適でした。これからもどうかよろしく。