6月23日、名田庄の久坂にある「里山文化交流会館 ぶらっと」に8時過ぎ、3人が集まった。Mさん、Fさん、H。162号線を奥に向かい、坂本から石山に抜ける道に入る。8時50分、石山坂峠の手前の251m地点に車を止める。ここからから尾根に取り付く。
最初はしばらく急なのぼりだった。鹿が下草を食べ尽くしむき出しの斜面である。これでは食べ物もないだろう。鹿が「ピュー」と鋭い鳴き声をすぐ近くであげた。
大飯の側から石山トンネルに向けて登ってくる車道が下に見えるところまで来た。車で走っていると崩壊現場であるところである。ここからは双耳峰の青葉山が見える。
石山トンネルの上を通過し(10時半)、しばらく南西に進み、標高差で300mほどある南に延びている登りの尾根に取り 付く。
この尾根筋は旧大飯町と旧名田庄村の境にあたり、「大飯町」の杭がしっかりと短い間隔で打ってある。そこはまた、往来が頻繁であったろうと推定されるほどの深い道が蛇行し登っていて、「これは立派な文化遺産ですね」などと話ながら登った。
標高差300mの尾根を1時間ほどかけて登り切った。少し下りて鞍部、なんとそこまで林道が来ていた。
西北西にゆっくりとした上りの広い尾根を20分ほど歩いて最初の目的の599m三角点に着いた。12時半だった。三角点までの歩きの気持良かったこと。本日の最高の場所だった。三角点は林から外れた炎天下の下にあった。少し下がって木陰で昼食を摂った。
昼食後元来た道を戻り、619mのピークは確かに確認できた。
ここから北北東に延びる尾根をたどれば朝車を止めたところまで尾根伝いに下りられるのだが、そのつもりで歩いていたら、下がるはずのない尾根が下勾配になってきて、なんだか谷に入った気配である。ここから登り返せば良かったといまになって思うが、たいした谷でなさそうだからこのまま下りましょうとなった。
標高が低いとは言え谷に入れば滝もあるかも知れず、それは避けようと山の斜面を谷に沿って下りた。谷が東西に流れているのは磁石で分かったが、どこにいるのか現在地が分からず、言ってみれば闇雲の歩行であった。迷走すること数時間、かなり危険なところも何カ所かあった。
先頭を歩いていたFさんが、「ガードレールが見えます!」と大きな声で叫んだときには、本当に、ほっとした。しかし、ガードレールの下にはコンクリートの壁が横に広がっている。取り付くところがあるのだろうかと心配だったが、Fさんに後で聞いたら、「コンクリートの壁の左側に土の部分がありそこから上に出られそうだったのです」としっかり判断した結果の声だった。かなりの急斜面で険しかったが、それでも無事林道に出た。下を覗いて一同 「こんな所を登ったのか、下りたくないね」。
3時を回っていた。下山路に予定していた林道ではなく、もう一本ある下の方の林道であった。 (地図を参照してください)
国道に出たのが3時40分、そこから車の所まで1kmちょっと歩いて4時に朝の場所に戻った。600m足らずの山の中で7時間の行動であった。危険はゼロではなかったが面白い山行だった。
石山峠越えをされた由興味深く読ませていただきました。
当方京都の北山や鯖街道などをかなり歩きましたがこの石山峠越えは果たせていません。現在西の鯖街道協議会で高浜街道歩きの地図を作成しています。いろいろ情報交換できれば嬉しく思います。
ご連絡いただけませんでしょうか、よろしくお願いします。
このコースについては、名田庄側に降りる道をまだ見つけていないので、あのときいっしょに行ったMさんともう一度行って探そうということになっています。その時は連絡いたします。